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「ねえ・・・」
少女は問いを投げた
「私という存在は何故此処に居るの?」
「そうだな・・・」
男が答えた
「本来ならこの世界に居なくても良い・・・いや、この世界に居れば混乱が起こる存在だが、そもそもの世界の秩序が乱れてしまった今だからこそ、必要なのだろう」
「そう・・・でも私は・・・」
「全てを無に帰すための存在・・・だろ?」
少女の反応を知ってか男が答えた
「知っていたの?」
少女がまた質問をする
「知ってなければ呼びはしないさ」
「そう・・・」
暫くの間沈黙が流れる
「ねえ・・・」
「ん?」
「今此処で私が何かしても怖くないの?」
「お前はそんなことする奴じゃないからな、怖くはないさ」
「・・・そう」
少女は男の前に立ちこう言った
「気が変わったわ、もう少しだけこの世界を案内して」
「了解しました、お姫様」
二人の影は遠ざかっていった
旅人の日記の一ページより
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