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ファミレスには5人の男の子と6人の女の子達が集まった。
わたしに椅子を持って来てくれた男の子は「成瀬つばさ」という名前だと自己紹介でわかった。
「ちっちゃいね~。同期だよね?」
ジュースを飲んでると隣の男子が話しかけてきた。
「はい…そうです…」
わたしは俯きながら答えた。ちっちゃいのをカラカわれるのは慣れてるけど、初対面から言われるのはやっぱ嫌だ。
「けっこー可愛い顔してんじゃんアドレス教えてよ?」
さっそく…?てかいきなり?
高校生になってから携帯を持ち出したわたしは、もちろん男の子にアドレスを聞かれたことなどまだない。
断る言葉も見つけられず、しょうがなく新しい携帯をだしてきた。
「サンキューな!」
「うん。」
わたしは、アドレスを交換した後すぐに夏帆ちゃんの所へ行った。
「わたしも入れて~!」
「おいでおいで!こいつ本当面白いの!」
「おい、言わなくていいって」成瀬くんが笑いながら夏帆ちゃんに言った。
「こいつね、入学式の日ラジカセ持って来て校歌流してたんだよ、うけるでしょ!」
「さっきもね…指火傷したとか言って机で冷やしてんのっ!」
わたしは唖然として成瀬くんを見た。
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