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もしもあの時、私がソナタに告白をしなかったら、きっと今私は後悔している。
あの時の告白は間違っていたのかな?
───ただ、好き。
その気持ちを真っ直ぐに伝えることは
『イケナイコトデスカ?』
たとえ間違えだったとしても、やっぱり私はソナタが好きだから………
それはソナタも同じだったんでしょ?
だからあの時、ソナタは…………
そして私は、ソナタに告白したことがだんだん恥ずかしくなった。
そしていつもの癖が出てしまった。
「すいませんっ…………」
小さな声だったけど、ソナタには聞こえていた。
ソナタは私の方に戻って来ると、私を優しく抱き締めた。
「ソナタくん………?」
「ミライちゃん、ありがとう………」
そう言い、抱き締めていた腕の力を更に強くした。
苦しいくらい、ソナタは私を強く、強く、抱き締めた。
「ミライちゃん、またね。」
そして、ソナタは抱き締めていた腕を離すと、また歩き出した。
そして少し離れたとこでソナタは振り向いた。
「俺もミライちゃんが好きだよ!!」
そう叫ぶソナタは、あの時の私のように、とびっきりの笑顔だった。
そして…………
「ミライ!!!」
そうソナタは最後に私の名前を叫んだ。
そしてソナタは、イギリスに帰って行った。
「ミライーっ!良かったね!!
ソナタくんの彼女だよ!!!」
「ソナタとミライちゃん、お似合いだからな!」
「うらやましよ」と、愛佳と翔は笑顔でそう私に言った。
何が何だかわからなかったけど
───ソナタの恋人。
そう実感するのに、時間はかからなかった。
甘く切ない、子供のような『恋』をした………
───4月の終わり。
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