☆6

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「雫、歩けなかったら背負うからな?」 「へ?! それはおんぶですか?」 「うん? 抱っこがいいなら、そっちもアリだけど?」 「は、恥ずかしいです」 雫は真っ赤になりながら照れていたが、お祭り会場の神社に着いた。 「雫、何か食べる?」 「え? そうですね」 雫は屋台が並んだ道を歩きながら、りんご飴を発見した。 「湊眞くん、りんご飴食べませんか?」 「なら、隣のお好み焼きも買うけど半分食べる?」 「あ、うん?」 雫は少々戸惑っていたが、湊眞はお好み焼きを頼んでからりんご飴を買っていた。 「飲み物は?」 「湊眞くん、ラムネはどうです?」 「フッ 懐かしいのあるんだな~」 湊眞は懐かしそうにラムネを購入すると、近くのベンチを指差す。 「座るよ? ちゃんと食べれる場所あるみたいだし」 「座りましょう」 雫と湊眞はベンチに腰掛けると、まずはラムネを開けて飲むことにした。 「うまく開けれるかな」 「フッ 零れるのもラムネっぽいけどな」 雫は慎重にビー玉を押すと、上手く開けれたようだ。 「フッ 上手く開けたな」 「ふふっ 懐かしい味がします」 「雫、食べさせていい?」 「お好み焼きですね」 「熱い内に食べた方が美味いからな? ほら、口開けて」 湊眞がいつも通りにそう告げると、雫は素直に口を開けて齧り付いた。 「フッ 雫は豪快だな」 「ん、美味しい!」 「俺も食わして?」 「交代です」 雫と湊眞はそんな風に食べさせ合いを始めていたが、碧は何となく樹里と距離を開けて食べていた。 「碧くん? どうかしたの?」 「な、何が?」 「もうちょっと、近くに来て? 離れてると一緒の意味ないでしょ?」 「…そうだけど」 碧がモジモジしていると、樹里はムッと拗ねた顔でこう告げる。
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