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「もう、いいです! 私が近づきます」 「へ?! ちょっと近いから」 「何を戸惑ってるんですか?」 「嫌、その… 今日の樹里ちゃんすっごい可愛いし、緊張してるんだよ」 「…私だって緊張してますよ? 碧くんと出掛けるとか無かったですし」 「うん、ごめんね」 「デートですよね、これ」 「そうだね」 碧はフッと微笑むと、りんご飴を食べていたが樹里に向けてくる。 「食べる? こっち側はまだ食べてないから」 「間接になっちゃうからですか?」 「…樹里ちゃんさ? そんなの言わなくていいから」 「ふふっ じゃあ、いただきます」 樹里はそう告げると、碧が食べた場所を齧って食べだすのでビックリだ。 「美味しいですね、りんご飴」 「…樹里は天然なの?」 「碧くん、意外とピュアですね? たこ焼き食べさせていいですか?」 「…凄いしたそうな顔だし、いいよ?」 碧は苦笑気味に笑っていたが、たこ焼きが目の前に来るとパクっと食べた。 「美味い」 「お祭りの屋台ってつい買っちゃいますよね〜」 「樹里ちゃん」 「ん?」 「青のり付いてるから、ジッとして」 「…?!」 樹里は碧の顔が至近距離に近付いてくるのだから、思わず目をギュッと閉じた。 「取れたよ?」 「あ、ありがとう」 樹里は照れくさそうにそう告げると、たこ焼きをまた頬張っていた。 「フッ 樹里ちゃん、また付いてるよ」 碧はニッコリ微笑むと、また顔に触れてくるのだから樹里的には緊張してしまう。 「樹里ちゃん、真っ赤」 「…碧くん、あの?」 「何? キスしたくなった?」 「…?!」 「フッ 今日は樹里も泊まりだね? リオが泊めたがるから、家には帰れないから連れて帰れないもん」 碧がそう告げると、樹里はまた真っ赤になって戸惑った顔をしていた。
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