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「病人だからしないよ?」 「ふぅん? 熱あるだけだよ」 「夏風邪かもだろ?」 「ふふっ どうしても病人にしたいのね」 雫は可笑しそうに笑っていたが、湊眞の手が温かいので直ぐに眠りの世界へと落ちていった。 「あら? もうラブタイム終了?」 「花音ちゃん、まだ居てくれたのか?」 「ちょっとさっきの話が気になったから、湊眞くんと話そうかと思ったけど… 相模くんも事情は知っていたのね」 「あぁ。 学校で何かあったら大変だから、一応念の為だったんだ」 「私にも言ってくれてれば力になったわよ」 「それは分かってるよ? けど、紫音には言わない方がいいかと思ってな」 「どうして?」 「花音ちゃんと紫音は付き合ってるのは学校には内緒だろ? だから、念の為に言わなかったんだ」 「マンションで教えてくれたら良いでしょ?」 「ん、そうだったな」 「まあ、良いけど… 紫音は知らないんだし」 「まあ、もうウサギにはならないから問題はないと思う」 「にしても、謎の男よね? この深山尊って人」 「うん、俺もまだ気になってる」 「占い師兼マジシャンって事よね?」 「本人はそう言ってたが… 只者じゃないと思う」 「雫、大丈夫よね? 死んだりしないわよね」 「うん、大丈夫だと思う。 俺も付いてるし…」 「そうね? でも、今後の為にもこの人に注意点とか聞けないかしら?」 「うーん、それも考えたんだけどさ? 未来は自分で変えていくものだから、占い中心にしてしまうのは良くないと思うんだ」 「そうよね? でも、心配だわ」 花音はとても心配そうな顔になっていたが、碧がこんな事を告げる。
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