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「紫音、蜂蜜とホイップたっぷりにしたわよ? 召し上がれ」 花音がそんな風に告げると、紫音は何も言わずに食べ始めてしまった。 「ふふっ」 「花音ちゃん、次焼くよ」 「はぁーい」 花音は紫音を見つめてからまたキッチンに立つと、パンケーキを焼いていた。 「よし、これで全員分ね」 「あ、後2枚お願いできる?」 「ふふっ 食いしん坊用ね」 「あぁ、雫も甘いの好きだから」 「はいはい、作るわ」 花音が雫用にパンケーキを焼いていると、紫音が食べ終わったのか片付けに来た。 「紫音、もういいの?」 「あぁ。 糖分も摂取し過ぎたらダメだからな?」 「いつもコーヒーには砂糖3個は入れるよね?」 「苦いんだから仕方ない」 紫音はムッと顰めた顔をしていたが、花音は2枚目を焼き終えラップをする。 「それ、雫ちゃん用か」 「うん? 熱があるから、下がって食欲あるなら食べるかもでしょ?」 「ふぅん」 「紫音、今日は何か予定あるの?」 「予定? 特にはないけど、花音何かしたいの?」 「うーん? そうね」 「無くても別に構わないがな? 宿題するだけだ」 「あ、そうよね? それがあったんだわ」 「なら、今から昼までは勉強してショッピングでも行かない?」 「相模くん、遊びたいのね?」 「樹里ちゃん、どう?」 「あ、はい… でも雫ちゃんは熱で寝てるのに良いのかな?」 樹里がそんな風に心配しながら湊眞を見ると、フッと微笑まれた。 「大丈夫だよ? 雫の看病は俺一人でも」 「リオとも久しぶりに遊ばないとだし… 気分転換にもなるし行こう?」 「わ、わかりました。 ではお昼からショッピング兼散歩ですね」 樹里がそう告げると、花音がこんな提案を持ち掛けてきた。
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