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「なら、宿題みんなでやる?」
「湊眞くんはどうする?」
「うん、やるよ?
まあ、雫の様子見ながらな」
5人とリオは夏休みの課題を広げると、集中しながら開始していた。
「ふぅー
やっぱり勉強は疲れるわね」
「花音、出来たのか?」
「うん、一応は」
「ふぅん?」
紫音は可笑しそうに笑っていたが、隙を見ては課題のノートを奪い取った。
「あっ…」
「ん?
花音、何これ?」
「えっと…
紫音の似顔絵」
「課題やりながら遊ぶな」
「だって、描きたかったんだもん」
花音がムッと拗ねながらそう告げると、紫音はムギュと鼻を抓んでくる。
「ん?!」
「フッ
可愛く拗ねてるからだぞ?」
「もう、意地悪」
花音と紫音がそんな風に戯れていると、樹里はんーっと考え込んでいた。
「樹里ちゃん、どうしたの?」
「へ?
あ、いえ?」
「今、唸ってたよ?」
「えっと…」
樹里がノートを持っている為、碧は何かを察したらしく奪い取ってみる。
「あっ?!」
「どれどれ〜」
碧がノートを開いて見てみると、ポカンとした顔になる。
「あ、あの…
ノート返して?」
「ふぅん?
樹里ちゃん、これって…」
「ケーキ屋さんなのでケーキを作っている碧くんです」
「フッ
つーか、絵が上手すぎ」
「…!」
碧がそんな風に褒めていると、樹里は照れくさそうにしていた。
「湊兄ちゃん?」
「ん?
リオどうした?」
「それ、雫ちゃんでしょ?」
「あっ…
無意識に描いてた」
「みんな遊んでるな〜」
「ちょっと様子見してくるな」
湊眞はそう告げては部屋に入ると、雫は起き上がって伸びをしていた。
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