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「ふぁ…」 「フッ 可愛く何してんの?」 「あっ… 喉が渇いたのでスポーツドリンク飲もうかと起きたんです」 「ふぅん?」 湊眞はそっとベッドに腰掛けると、雫はスポーツドリンクを飲みながらこちらを窺っていた。 「何、湊眞くん?」 「…汗拭いてあげる」 「あ、あの…」 「ほら、ジッとして?」 「…う、うん」 雫は大人しくすると、湊眞はタオルで優しく体を拭いてくるがくすぐったい。 「湊眞、くすぐったいよ?!」 「拭いてるだけだろ?」 「もう、わざとでしょ?」 「フッ 可愛いからちょっと悪戯心がな?」 湊眞は汗を拭いてやると、雫はジッとまたこちらを見つめていた。 「雫?」 「湊眞くん、甘い匂いがしますね? 何か食べました?」 「あ、パンケーキ食べたよ?」 「そうですか」 「雫のも作ってもらったよ?」 「花音の手作りですか?!」 「うん、そうだけど?」 「食べたいです」 「けど、食欲ある?」 「うぅ… そうでした」 雫はまたベッドに横になると、湊眞はフッと微笑むと頭を撫でてやる。 「可愛いな、雫」 「湊眞くん、何かしてたの? まだ皆さん居るのでしょ?」 「宿題だよ? 4人とリオは昼から出掛けるみたいだ」 「湊眞くんは?」 「雫を置いて出掛ける訳ないだろ?」 「そ、そうでした」 雫は思い出したのかシュンとしていたが、湊眞はニッコリ微笑む。 「熱が出て… 更に可愛い雫を見れて嬉しいけど?」 「もう、恥ずかしいよ」 「ほら、体温測ってて? 氷新しく入れ替えてくるから」 「うん」 湊眞はニッコリ微笑むと、氷枕と氷入りの袋を持って出ると冷凍庫から新しく準備していた。
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