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「…やっぱり花音は可愛いな」 「…ほら、紫音も書いてよ」 「フッ 仕方ないな」 紫音に花音が遊ばれている中、碧はリオにやっと勝利したらしく少しだけ樹里と二人っきりで過ごしていた。 「碧くん、リオくん良かったのかな?」 「大丈夫だよ。 しっかりしてるから」 「まあ、そうですけど?」 樹里が少し心配そうにそう返すと、碧はニッコリ微笑むと手をギュッと繋いでくる。 「樹里ちゃん、俺と遊ぶの嫌なのかな?」 「嫌とか言ってません」 「なら、UFOキャッチャーからね?」 「へ? あ、うん?」 樹里はUFOキャッチャーのスペースに移動すると、碧はニッコリ微笑むと樹里の後ろに立つ。 「碧くん?」 「何?」 「えっと… これは一体?」 「フッ 樹里ちゃんを緊張させようかと思ってね?」 「…あのクマ可愛いですね?」 「フッ 誤魔化してるのかな?」 「…いつもドキドキしてますよ?」 「…本当可愛いな」 「碧くん、やってみませんか?」 「ふふっ 確保出来たらご褒美くれる?」 「…何が良いんですか?」 「樹里ちゃんの家行ってみたい」 「そんな事で良いの?」 「それか、家に来る?」 「…えっと、碧くん」 「無理にとは言わないけどね?」 碧はフッと微笑むと、クマのぬいぐるみに狙いを定めていた。 「碧くん、私…」 「あっ! 獲れた!」 「へ?」 樹里は碧の声に拍子抜けした声を出してしまったが、碧はクマを手渡してきた。 「二匹ゲットしたんだ」 「このクマ達、ペアなんですね?」 「うん? そうみたい」 碧がニッコリ微笑みながらそう告げると、樹里はピンクの服のクマの方を手渡してくる。
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