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「樹里ちゃん?」 「碧くんとお揃いとか欲しかったんです」 「そう?」 「だから、これ持っててくださいね?」 「このクマを樹里ちゃんと思うことにしよう」 「碧くん?」 「樹里ちゃん、プリクラやってみない?」 「あ、うん? 碧くんやったことあるの?」 「あんまりないけど、湊眞と撮った事はあるかな。 樹里はないの?」 「そうですね? ないかもしれません」 「なら、初プリになるのか! やってみようか?」 「はいっ 記念にもなりますもんね?」 「うん、なら…」 碧は楽しそうに樹里の手を引くと、プリクラ機の中に入ってはタッチパネルを操作しながら撮影の準備をしていた。 「よし、準備出来た」 「…?」 「樹里ちゃん、どうかした?」 「碧くん、これは何処を見れば?」 「大丈夫だから、とりあえず撮って行こうか?」 「は、はい」 樹里は何となく戸惑いながらプリクラに挑戦してみることにしたが、碧はそれを見ては少し意地悪したくなってきた。 「樹里ちゃん、こっち来て」 「へ?」 いきなり腕を引かれてビックリしていると、碧の顔が近づいてくるのだから樹里は目を閉じてみた。 「フッ 樹里ちゃん、キスしたかった?」 「な、何でしないんですか?!」 「可愛いからでしょ? ほら、撮影終わったし落書きしようか」 「もう、碧くんの意地悪」 樹里はムッとして拗ね顔になっていたが、碧はニッコリ微笑むとオデコに軽くキスしてみる。 「…?!」 「樹里ちゃん、ほら」 「…だ、ダメです!」 「何が?」 「不意打ちは卑怯です」 「いいから、落書きするよ」 「もう!」 樹里は真っ赤になりながらも初の落書きにも挑戦していたが、碧は隣で楽しそうに笑うだけだった。
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