好意より憎悪4

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「おいしいね、小林さん」   焼き上がったお好み焼きをアチアチ、と頬張りながら俺はイケメンスマイルを小林さんに向けた。 小林さんもハッフハッフしながら、   「…あ、ああ…」   と微妙な返答をしてくれる。   「また来ようね、小林さん」   「お前とは2度と行きたくねぇよ」   「また来ようね、小林さん」   「行かねぇ」   「また来ようね、小林さん」   「行かねぇって言ってんだろ!!」   「また来ようね、小林さん」   「だから」   「また来ようね、小林さん」   「行かねぇって言っ」   「また来ようね、小林さん」   「…わかったよ」   小林さんは何もかもを諦めた様子で、お好み焼きにマヨネーズをかけた。   俺がお好み焼きを食べ終わった所で、バニラアイスが運ばれてくる。ナイスタイミング。 俺はスプーンで一口分掬って、それを口に運んだ。 冷たくて口の中がひんやりする。うめぇwww   俺は再びスプーンで掬い、小林さんにそれを差し出す。   「食べる?」   「いらねぇ」   「いいじゃん、ほら」   俺はスプーンをぐりぐりと小林さんの唇にぶつけまくった。 小林さんは、   「うっ…やめ…こらっ…んぷ」   不快に眉を顰めている。やべぇwwwおもすれぇwwww すると、徐々に小林さんが涙目になっていった。   なんで小林さんすぐ泣いてしまうん?   いかんいかん、嫌われるのは大いに結構だが、好きな子の涙は見たくないというものだよ!
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