助教授 真司

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料金所を抜けると長いストレートの登り坂になっていてその先が合流地点だ。 その車は軽いアクセルの踏み込みでもぐんぐん加速していく。いくら20年落ちの車であっても当時の最高スペックだった280馬力は侮れない。 最新の車にも劣らないその動力で軽快に夜の都市高速を走って行く。 高鳴る真司の欲望がアクセルを踏む足に力を注ぐ。それに反応しエンジンがうなりをあげる。 オーバースピードで駆けていく一台の車がめざす先は真司にとって安堵の地なのか?それとも… 車は獲物を捕らえるかのように夜の都市高速を走り抜けて行った。
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