ドラマー 渚

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白い木造の西洋風な建物、所々ペンキが剥がれくたびれた風だがそれがこの淋しくなった地にはマッチしている。静かに余生を過ごしているように思える。 しかしそれは日中の顔であり日が沈むと別の顔として息を吹き返すのであった。 幹線道路の通行量も少なくなる夜、この旧道に数台の車が吸い込まれて行く。それはとても住宅地に向かう車の雰囲気はなく目的はあの建物である事は間違いなかった。
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