252人が本棚に入れています
本棚に追加
私立逢波学園―――元、私立逢波女学院。
由緒正しき……かどうかはさておき、読んで字の如く、元は女子高だった学校で、つい先日、少子化の煽りで共学になったという、まぁなんともアレな学校である。
そして―――
「ようこそ」
「えっ……?」
ここは、逢波学園理事長室。
厳格なインテリアに、威厳が漂う理事長―――はそこにはおらず、ユキトを待ち受けていたのは昨日の少女だった。
ただ違うのは、昨日はカットソーにスカートという格好だったが、今日はスーツを着込んでいる。
「え、ここ……って」
「いかにも。逢波学園理事長室じゃ」
「えっ?」
イマイチ理解が出来ないユキト。
少女は、理事長と書かれたプレートをユキトの方に向け、笑みを浮かべる。
最初のコメントを投稿しよう!