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咲からだ。
織音はメールを確認する。
『やっぱみんなに届いてるって。こうなるともうシャレにならないよ。織音……どうしよ』
内心、織音はすごく不安になった。
そして返信の内容が浮かばないまま、織音は再び眠りについた。
麻耶と理菜はあの手紙について長時間にわたり電話している。
理菜が咲からの連絡で不安に思ったのか麻耶に電話をかけ、今まで電話している。
「麻耶ぁ……私どうしたらいいの?」
『さっきからずっとそればっかりね……明日になってみないと分からないでしょ?とりあえず今日は寝なさいよ』
すると理菜は涙混じりになる。
「怖いよ……」
『……あ!そうだ!』
不意に麻耶が声を張り上げたので、理菜は肩をびくつかせて小さく悲鳴をあげた。
「ど、どうしたの?」
『理菜は明日学校行かなきゃいいのよ。最初から学校に居なきゃ学校から出たってことにはならないし、何より鬼に追われない』
すると理菜は嬉しそうに声音を上げた。
「そっか!麻耶頭いいね!麻耶は学校休まないの?」
『私はいいわよ。最初から鬼姫なんて信じちゃいないし。じゃおやすみ』
「うん、おやすみ……」
そして理菜は笑顔で電話を切った。
全ての準備が整った。
明日、再び繰り返されるであろう悲劇。
それを想像するだけで胸が高鳴る。
さあ、始めましょう。
裏切り者探しを……
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