開会式

13/17
前へ
/52ページ
次へ
すると咲は私の耳元で囁いてきた。 「達って……私達も入ってるの?」 「入ってるに決まってんだろ」 「ひっ!?」 間髪入れず美里香は言った。咲……そんなに警戒しなくてもいいのに…… 「とりあえず皆が集まってるとこに行きましょう。動く者も居るかも知れません」 「そうだな」 皐月が美里香に促すと、私は咲に場所を聞いた。 「ねぇ咲。みんなどこに集まってるの?」 「職員室前のフリースペース。食糧配布あそこらしくて、色んなの置いてあったよ。寿司とかステーキとか……」 「えっ!?」 寿司にステーキって配布するレベルの食糧なの……?もしかしてわざと食糧を豪華にして一階に留まらせる鬼姫の策?いやそれはないか…… 「とにかく、フリースペースに行ってみようぜ。こうしてる間にも時間は過ぎてる。24時間以内なんだ。分かってんだろ?」 美里香は真剣な表情で言った。 「はい、美里香先輩」 「美里香でいい。桜木……いや、織音」 !……私の名前を…… 「……はい!」
/52ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加