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すると咲は私の耳元で囁いてきた。
「達って……私達も入ってるの?」
「入ってるに決まってんだろ」
「ひっ!?」
間髪入れず美里香は言った。咲……そんなに警戒しなくてもいいのに……
「とりあえず皆が集まってるとこに行きましょう。動く者も居るかも知れません」
「そうだな」
皐月が美里香に促すと、私は咲に場所を聞いた。
「ねぇ咲。みんなどこに集まってるの?」
「職員室前のフリースペース。食糧配布あそこらしくて、色んなの置いてあったよ。寿司とかステーキとか……」
「えっ!?」
寿司にステーキって配布するレベルの食糧なの……?もしかしてわざと食糧を豪華にして一階に留まらせる鬼姫の策?いやそれはないか……
「とにかく、フリースペースに行ってみようぜ。こうしてる間にも時間は過ぎてる。24時間以内なんだ。分かってんだろ?」
美里香は真剣な表情で言った。
「はい、美里香先輩」
「美里香でいい。桜木……いや、織音」
!……私の名前を……
「……はい!」
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