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フリースペースにつくと、うなだれている生徒、電話をかけている生徒、話し合っている生徒などいたが、皆青ざめた表情をしていた。
そんな中、二階に続く階段を登ろうとしている生徒がいた。
「離して咲也子ッ!私は行くの!これ以上あんな狂った奴等に好き勝手させないわ!」
「駄目だって!危険だって亜理砂!」
どうやら富山亜理砂が鬼姫を探しに行こうとしているのを、矢島咲也子が止めようとしているようだ。
あの二人嫌いなんだよな……目の敵にされてて。
しかし放っておく訳にもいかないので、私は近づき声をかける。
「亜理砂、ひとりで行くの?」
私の声に亜理砂は凄い勢いで振り向いた。な、なんなの……
「……余計なお世話。あなただけには心配されたくないわ桜木織音」
やっぱりなんか……嫌われてるなぁ……
「行かせてやればいいんじゃねぇか?どーせ犬死にだ」
美里香が呆れたように言うと、亜理砂は顔を真っ赤にして美里香に飛びかかった。
「この私が犬死にですって!ふざけないでよこのチンピラ!」
うわ……それはまずいんじゃ……
案の定、亜理砂に暴言をはかれた美里香は怒りの表情で亜理砂の胸ぐらを掴む。
「あぁ!?てめぇざけんじゃねぇぞ!こっちが下手になりゃつけあがりやがって!てめぇなんか勝手に行って勝手に死んでこいや!」
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