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織音はさらに声を低くして言った。
「人間は滅ぼしたけど憎しみが消えない鬼姫は、何世代も転生を繰り返し、人間の姿で人間に紛れる。そして鬼姫からの手紙を受け取った者達に明日は無い……って言う話」
織音が言い終えると、周りにいた生徒達は笑いながら「怖~い」や「ありえないでしょ」と言う。
「鬼姫がホントに現実に居たら、きっとめちゃくちゃ綺麗なんだろうねー」
倉内麻耶(くらうちまや)が机に腰かけ足をバタバタさせながら言った。
「もしかして……織音だったりして!?」
藤岡咲(ふじおかさき)がそう言うと、理菜はそれに賛同した。
「あり得る。織音以上の人なんてこの学校にいないもんねー」
からかうように言う理菜を見て織音は首をブンブンと振る。
「私が鬼って言いたいの!」
頬を膨らませ怒る織音を咲は諌める。
「冗談だって!織音が可愛いとことを言いたかったの!」
すると突然、麻耶が暗い声で言った。
「……でも、確かその話ホントって噂もあるよ」
「え?」
三人は一斉に麻耶に注目した。
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