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「本当?」
麻耶は頷くと、声を抑えて話始めた。
「ある女子校に、一通の手紙が届いたの。差出人は鬼姫。そして、手紙の内容は『零時までに私を殺せ。私は生徒の中にいる。殺せなければ、全員鬼の手によって殺される』だった……」
「ちょっと待って」
理菜が麻耶の言葉を遮って言った。
「私は生徒の中にいる……ってどういうこと?」
麻耶は不思議そうに理菜に聞き返した。
「それってどういう意味?」
「生徒の中に鬼姫が居るなら、どうして周りの生徒は気づかないの?いくら美しくても仮にも鬼なんだから」
すると織音が理菜の肩を叩いて言う。
「さっき私が言ったでしょ?『鬼姫は人間に紛れる』……って」
「そっか!鬼姫は生徒に紛れてるわけね!」
理菜は手をパンと叩いて納得すると、再び麻耶に視線を移す。
「でも……なんでそんなことを?人間に復讐するって言ったって、なんでその女子校を?」
それを聞いた麻耶はあきれたように溜め息をはいた。
「そんなこと私にわかるわけないでしょ……」
その時、ガラッと教室の戸が開いた。
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