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「どの様に致しましょう?」
『瑠璃。お前は本当に俺の理想通りの女だ』
(私はアンタの女じゃない。私は誰の物でもない)
「ショートカットで」
「ショートですか?こんなに長くて、髪質も良いのに、本当に宜しいんですか?」
「えぇ。ばっさりと、お願いします」
「畏まりました」
この日、私は腰まで有った髪を、ばっさり切った。
「この様な感じに成りましたが、如何でしょう?」
理容師が、鏡で後ろの様子を見せてくれる。
「えぇ。良い感じね。これで良いわ」
「あ、はい。では髪を乾かしますね」
そう言って、理容師は私の髪を乾かし始めた。
ドライヤーの熱い熱風が、頭を駆け巡る。
それが終わって、私は支払いを済ませて店を出た。
「あぁ。頭が凄く軽く成ったわ」
私は軽い足取りで家まで歩いた。
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