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「おはよう」
朝の眩しい陽が射し込む2年B組の教室で生徒達は互いに挨拶を交わす。
「あれっ?今日朋美休みかな?」
北島舞が呟く。
「ホントだ。まだ来てないね」
武内優子が応えた。
しばらくすると野口先生が勢いよく教室に入ってきた。
開口一番
「みんな、全校集会だ。急いで体育館に行け」
「先生、なにかあったんですか?」
学年一の秀才・宮田龍が質問する。
「詳しい事は校長から話がある。とにかく体育館に移動だ」
「わかりました」
生徒達は、体育館に向かった。
体育館に生徒が次々に集まり、整列をしていく。
整列が終わった頃に、校長がステージに現れた。
思い詰めたような表情で校長は口を開く。
「今日は皆さんに悲しいお知らせがあります。
2年B組の西村朋美さんが今朝、病院に運ばれ亡くなりました」
ざわつく生徒達。
「うそっ、なんで朋美が……」
舞が驚きと悲しみが混ざったような声を出す。
「昨日まで、普通に元気だったのに……」
優子も動揺を隠せない。
他のクラスメートも信じられないと言った表情だった。
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