犬の糸

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こないだは俺が胸の中だったから 未紗を胸の中に入れる 「暖かい?」 「う、ん」 見ての通り、俺は付き合っている 恥かしいけれど、一目惚れしたわけで 「…未紗、いい匂いする」 背はもちろん俺が高い、顎を頭に乗せて、ぐりぐりする 「っいたたた」 楽しそうに、俺の胸の中で、暴れる未紗 …可愛い 「未紗」 「な、に、政樹くん」 目線を未紗に合わせる 「…俺のどこが好き?」 「可愛いとこ!!」 即答かよ、 「よく言うよ」 俺の可愛い、…未紗 俺は優しく未紗にキスをした ─────犬の糸 …私たちを手繰り寄せたのは 私たちだけにある、犬の糸 迷子になったときには ちゃんと見つけてね
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