ノート

5/6
前へ
/80ページ
次へ
「あちゃ…ごめんね…」 先輩は散らばったノートを見て私に頭を下げた 「いえ! 私の不注意ですから!」 そう言いながら、手を動かす 「…これ…」 「───だめっ!」 先輩の見ていたノートを取り上げる 顔がみるみる赤くなっていくのが分かる ─────『先輩が、好き』 運悪く、見られた、私のノートの言葉 「みやびちゃん、好きな人いるんだ…」 「…あ、はい…」 名前、書かなくて良かった… 「そうだよねぇ…俺なんかじゃ…だめだよね…、はは…何言ってんだろ」 「…先輩?」 「ごめんね、じゃ!」 俺なんかじゃ、だめ? 「…先輩!」 立ち去る先輩に声をかけた
/80ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加