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孝地が裏切り者と分かった瞬間、二人はある考えに至る。
この裏切り者を始末すればその手柄で先程の失態をチャラにできるのではないか。
そうなればセイバーナイトに追われる必要は無くなる。
二人は拳銃を具現化し身構えた。
「なら……始末する!」
「その前によぉ……お前らの企みは成功したのか?」
不適な笑みを浮かべながらそう言ってきた孝地。
なんのことかよく分からない姉妹は無言でいると……
「これ、なーんだ?」
孝地がポケットから取り出したのは油性のマジック。
それを見た姉妹は目を見開き、驚愕する。
「ま、まさか……さっき南極に飛ばせなかったのは……」
「煉達がベースシグレータに入った時、フィスタはどの作戦でもお前らの能力が要になるって言ったよな? だから俺は今回もフィスタはお前らを使った罠を仕掛けていると踏んだ。そんで、姉の方の能力は文字通り辿る能力。ある場所に飛ばしたいならそのある場所と同じ方角の線上に距離に応じた印が必要になる。つまり印が一つでも消えれば辿れなくなる……違うか?」
「あ、あんた……なんてことを……」
孝地はニヤリと笑い門白姉妹の表情から策は失敗したと確信する。
「《印》の能力はちょっとでも傷がついたりすると効果が無くなるんだよな? だからここら一帯の印、このマジックで全部消させてもらったぜ!」
フィスタの策を読み切った孝地は、油性マジックを姉妹に突きつける!
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