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一方、里奈の部屋。
里奈もベッドで横になり天井を眺めていた。
菊はそんな里奈のお腹の上で丸くなっている。
「明日で全部終わるよ……美奈姉」
先程の日記を見たことにより、それに関連していた美奈の記憶は全て思い出したのだ。
そして、右手で拳を作り天井に向けた。
「心の底から好きだったんだね、煉のこと。今の煉を美奈姉に見せてあげたかったなぁ」
里奈は天井に向けていた拳を開き手の平を向ける。
「必死だったんだね。世界を護ろうと。ダークもセイバーも和解させようと。煉やあたし達とお別れする覚悟を持つ程必死だったんだね」
そして、里奈は決意するかのように握りこぶしを作り思いっきり力を入れる。
「ごめんね。和解は無理だった。でも美奈姉が生きていたこの世界は必ず護るから……仇もちゃんと取るから。勿論殺しはしない。絶対にイアスを謝らせてやるんだから!」
里奈は菊に手をかざし腕輪を具現化する。
突然の里奈の行動に菊もびっくりしたようだ。
「ど、どうしたんですか!? 里奈様!?」
「この力で、あたしはみんなとの繋がりを護ってやる! あたしのプライドと誇りに懸けて!」
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