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「《風の刃(カゼノヤイバ)》!!」
最後の一発である鎌鼬を走りながらも煉は放った。
三日月模様の鎌鼬は真っ直ぐフィスタに飛んでいくが、フィスタは尚も歩き続ける。
そして、その鎌鼬を容易く右手で受け止めたフィスタ。
全力で放ったにも関わらずあっさりと右手で受け止められたことに驚く煉。
「!?」
「何を驚いている? 鎌鼬を微風に変えただけだが?」
「フィスタァ!!」
遠くでルイの叫び声。
一番懸念していたフィスタは白衣を着ていない!
それならば立ち向かえる!
「《サンダーボルト》!」
敵の親玉を倒せば現状は変わる筈。
そう思いルイは右手を振り全力で雷を放った。
しかし、それすらもフィスタは右手で受け止めた!
「な!?」
「いちいち驚くな。雷を静電気に変えただけだろう? それよりマイクは無視してもいいのか?」
「!!」
ルイに向かってヨーヨーが放たれたが、間一髪横に跳びかわす。
その間に、煉はその走っている勢いを刀に乗せ全力で振った。
「甘いな」
しかし、刀による攻撃も右手で受け止められる。
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