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鼓膜を突き刺す鋭い発砲音!
孝地はすぐさま身をかがめるが銃弾がこめかみをかする。
「く!」
銃弾は後ろから……そう察し振り返るがその刹那にまたもや閃光が辺りを包む!
「先手を取られた!」
孝地は表情を歪める。
魅子慈は辺りに次々と印を付けていき、亜華羽は孝地の視線に捕らわれる前に閃光弾を放ちワープする。
銃弾が飛んできた方向から敵の位置を探っても閃光と共に姿を消されてしまう。
「くっそ!」
孝地が身を守る為にした行動は霧。
すぐさまイメージすると、何処からともなく霧が辺りを覆っていく。
もっと濃く……
もっと深く……
もっと暗く……
閃光すらも和らぐ濃霧で辺りを包む。
「よし、これなら……!?」
「残念でした!!」
遠くで僅かな光を目視した瞬間、目の前に亜華羽が現れる!
「バーカ!!」
「いっ!?」
頬を思い切り殴られたが、所詮小学生のパンチ。
武器猫により身体が強化されていようが、それはこちらも同じな為イーブンとなる。
孝地は顔を背けるだけの些細なダメージだが、またもや亜華羽は姿を消した。
「なんで俺の居場所が……ていうかなんで突然目の前に……」
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