◆孝地VS門白姉妹◆

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孝地は少し移動をするとしゃがみ込み目を瞑る。 これで姉妹に奥の手でもあれば頭を撃ち抜かれて死ぬ。 後はもうただ自分を信じることにした。 「《追跡弾(トレイサー・バレット)》!!」 聞こえてきた姉妹の声。 同時に発砲音が耳に響く。 「…………」 痛みはない。 違和感もない。 つまり、銃弾は飛んでこなかった! 「はぁ……死んだかな?」 「でも……お姉ちゃん……霧が……消えて……ないよ? ゴホン!」 「持続性のある属性なんじゃない? はぁ……はぁ……霧を発生させるまでが属性の能力で、発生させたら霧はそのままなんだよ……ていうか、風邪かな? なんか息苦しい……ん、魅子慈!?」 人が倒れる音。 恐らく魅子慈が倒れたのだろう。 孝地はただ黙って成り行きを感じていた。 「はぁ……はぁ……魅子慈! どうし……はぁ……なんで……こんなに……息が……」 「…………」 「な…………んで……」 亜華羽も倒れたようだ。 それを悟った孝地は目を開ける。 そして、濃霧が消えるようイメージした。
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