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ひょうたんのような形をした巨大なプール。
そのプールを挟みセインと緋乃は睨み合いをしていた。
遥か前方には三人の緋乃、一人は本物だろう。
「敵は幻影と泡の使い手。幻影を消していけばいずれは本体に辿り着く筈だ」
「冴えているな、セイン」
「だろう?」
肩に乗るオルガンとそんなやり取りをするセイン。
そう、緋乃の能力から考えて致命傷となる攻撃は来ない。
ならば緋乃の行動に惑わされず攻めに徹していれば勝てる筈だ。
「では、ゆくぞ!」
「ええ、どうぞ」
一瞬!
まばたきの一瞬よりも早くセインの右拳は左の緋乃を捉えていた。
しかし、手応えがない。
どうやらハズレのようだ。
「ならば!」
隣にいる緋乃に会心の回し蹴り!
しかし、それも幻影!
「残るは本体!」
「上を気にした方がいいかと」
「Why!?」
何故? と言いながらも上を向くセイン。
すると、上空から幾つもの巨大な鉄骨が降ってきていた!
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