◆セインVS緋乃◆

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「幻だ、幻に決まっている」 「だがオルガン……彼女が幻だという証拠がない……」 「だが、あの娘が本物だという証拠もない」 オルガンの言葉が更にセインを迷わせる。 「た、助けて……セインさん……」 涙を見せながらそう訴えるヒメ。 「もう我慢出来ん!!」 セインが一歩踏み出す! と、同時に緋乃は容赦なくヒメの首を折った! 「うっ……」 「んな!?」 力無く倒れるヒメ。 余りにもリアルで、幻だとは微塵も思えない光景。 しかし、次の瞬間ヒメは幻だったかのように消えた。 「ま、幻……」 「言ったでしょう?」 「う!?」 扇子で顔面を叩かれよろけたセインを緋乃は蹴り飛ばす。 身体が強化されたその蹴りはセインに相応のダメージを与えぶっ飛ばした。 フェンスに激突し力無く座り込むセイン。 よく見ると肩が震えている。 「貴様……完全に我を怒らせたなぁ!!」 セインはマグマのように煮えたぎった怒りの表情で緋乃を睨む。
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