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「オルガン!! 我も武器を具現化するぞ!!」
「は? いやいやいや! 待て待て待て!」
セインの意気込んだ台詞に猛反発するオルガン。
まるで、武器を具現化されたくないような口振りだ。
「何故止める? 我も具現化しなければいずれ身体能力の差で負けてしまう!」
「そんなの貴様が幻に惑わされなければ済む問題だろう!?」
「…………」
緋乃は遠くで不思議な表情を浮かべながら立ち尽くしている。
武器を具現化したくないと言う武器猫など珍しいのだろう。
その点に関してはイアスのパートナー、フリーゼルも同類だが。
「なんだオルガン! そんなに武器になりたくないのか!?」
「違う! 貴様に武器を持たせたくないだけだ!」
「さっぱり分からん! さてはオルガン……恥ずかしいのか?」
「意味が分からんのはそっちだ!! 武器に恥ずかしいもクソもあ……あ、いや、うん、恥ずかしいな……うん、めちゃくちゃ恥ずかしいぞ! だから具現化しないでくれ!」
「我の命が懸かっているのだぞ!? オルガンは我に死んで欲しいのか!?」
「死んで欲しくはないが、武器は絶対に持たせたくないのだ!!」
一歩も譲らないセインとオルガン。
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