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「ええーい、らちがあかん!!」
セインはオルガンの頭に手を伸ばす!
「フォォォォォォ!!!!」
しかし、オルガンは顔を傾け間一髪かわす!
その必死さから余程具現化されたくないんだと窺える。
しかし、セインは左手でしっかりオルガンを抑えると右手を伸ばした。
「や、やめろぉぉぉぉぉぉ!!」
必死に暴れるが時すでに遅し!
セインの右手はばっちりオルガンの頭を覆っている。
オルガンは泣き叫びながらも光に包まれた。
そしてその光はセインの右手を覆い武器へと形状を変えていく。
「…………」
あのオルガンの必死さ。
どんな武器なのだろうと気になっているらしい緋乃も黙ったまま見守ってくれている。
そして、セインと緋乃が見守る中、光はゆっくりと消えていく。
そこには……
「…………?」
緋乃は首を傾げていた。
セインの右手には別に変な物ではなく、ちゃんとした武器が握られていた。
オルガンの嫌がる理由が全く分からない程の普通の武器だ。
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