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「…………」
口をぽかんと開け唖然としている緋乃。
その表情は驚きに満ちていた。
「…………」
そしてジャムザルと化したオルガンは呆れたようにため息を吐く。
「ええと……多重人格? なのですか?」
緋乃はそう聞いてきた。
それの問いにはオルガンが答える。
セインはジャムザルを天に掲げたままずっと高笑いをしている為だ。
「見苦しいとこを見せたな。だが多重人格ではない……まぁ見ての通りだ」
「ああ、成る程」
緋乃はオルガンに同情するのと同時に理解する。
「つまり、馬鹿になるんですね」
「ああ。セインは武器と化した俺を見るとあらゆる物に神を付け足し何故か馬鹿になる」
「フハハハハハ!! 貴様らは勘違いをしている!!」
セインはそう言うとジャムザルの刃先を緋乃に向ける。
そして、神妙な顔つきになりズバリと指摘する。
「我は馬鹿ではない……
神なる馬鹿だ!!」
「ほら、な?」
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