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「……………」
呆れて物も言えない……オルガンと緋乃はまさにそんな状態であった。
これはセインの言う通り、ただの馬鹿ではなく、神なる馬鹿だ。
「さぁ!! まずはあのハッタリ女を神なる技で退治しようではないか!!」
セインがそう言った時だ!
背後からセインがいつの間にか持っていたナイフを振り上げた!
「む!?」
躊躇いもなく振り下ろされたナイフを間一髪かわすセイン。
しかし、次々と周りのセインがナイフを持ち襲いかかってくる。
「どうした我の分身よ!! 反抗期なら既に三回経験したではないか!! 待て!! 冷静に話し合おう!!」
セインはそうなだめようとするが、偽物セインは次々とナイフを振ってくる。
「しょうがない。ならば我の神なる叱責をくらえぃ!! ゴーーーーッド!!!!」
まるで反抗期で暴走する子供を鎮めるかのように、光速でビンタを浴びせたセイン。
しかし、勿論偽物セインに実体は無い為、セインの光速ビンタは空を切る。
「な、なに!?」
そして、ようやくセインは気づく!
「ま、まさか幽霊……なら貴様ら、あ、いや、あなた達は我の先祖達!?」
「もう病院へ行け!! 精神科のな!!」
そう怒鳴ったオルガンは最終手段を取る。
今のセインを鎮めるには……やはりアレしかないのだ。
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