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「!?」
大爆発!!
耳をつんざくような爆音と地震のような揺れと同時に、ジルが針で塞いでいたエントランスホールの出入り口が爆発した。
ジルの針は粉々に砕かれ、自動ドアがあった出入り口は煙で何も見えない。
余りに突然かつインパクトのある出来事で、エントランスホールにいる誰もが爆発による破片を被りながらも煙の先を見る。
フィスタも表情を変えないまま煙の方を見ていて、その振り下ろした拳は煉の鼻に触れるか触れないかの寸前で止まっていた。
煉もフィスタ同様爆発により発生した煙を見る。
セイバーナイトが沢山いるのと、今はフィスタに抑えつけられている為あまり見えないが、それでもこの爆発の原因、及びその結果が見たかった。
またもやセイバーナイトの援軍がやってきたなら、もう攻略は不可能だと言ってもいいだろう。
煉達が一人一人強くてもやはり多勢に無勢では勝ち目がない。
そうなれば、残る道は一つ。
退却だ。
敵が逃がしてくれるかどうか分からないが、殺されるならば全力で退却しなければならない。
退却と言っても向かう先はダークナイトの本拠地。
つまり、セイバーナイトは攻略できない以上放置するしかない。
そんな最悪な状況を思い浮かべながら煉は煙を見ていた。
全員が無言で見守る中、それは突然聞こえた。
「宝時法度第3条は!?」
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