3355人が本棚に入れています
本棚に追加
「ば、馬鹿な!?」
「……へっ!」
汗を垂らしながらも不適な笑みを浮かべる里奈。
その両手には回転が止まった巨大な針。
高熱を発しているためか、手から漂う蒸気。
だが、しっかりと里奈は受け止めた。
「あたしを舐めんな!!」
里奈はそのまま巨大な針をジルごと振り回し壁に叩きつけた。
そして、すぐさま蒼い炎で両手を治療する。
位置は逆転、里奈が階段の上部に位置しジルを見下ろしている。
「あんたなんか、悪魔無しで十分よ」
「て、てめぇ……アタイを侮辱して生きていられると思うなよ!!」
ジルが立ち上がった刹那に里奈は階段を蹴り一気に距離を詰める。
巨大な針を構える前に懐に侵入できた里奈はまたもや両手に朱い炎を宿した。
「効かねーつってんだろ!!」
ジルの腹部から突き出る無数の針。
しかし、里奈は臆せず突っ込む!
「尖ってんのは先っぽだけ!!」
「んな!?」
里奈はジルの腹部から出現した無数の針を横から左拳で粉砕した。
そして、鋭利な部分が無くなった針ごと渾身の右拳を叩き込む。
「うっ!?」
最初のコメントを投稿しよう!