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「トドメぇ!!」
「や、やめ……」
「《灼撃(シャクゲキ)》!!」
続けざまにジルの腹部に朱い炎を蒼い炎で凝縮して放つ膝蹴りを叩き込んだ。
壁にクレーターが出来るの同時に呻き声を上げ沈黙するジル。
そして巨大な針は無数の小さな針に分かれ消滅し、元の鞭の形に戻った。
ジルは鞭を握ったまま気絶しているようだ。
「やりましたね、里奈様!」
「あたしを誰だと思ってんの? こんな奴楽勝よ」
里奈はそう言うとすぐさま階段を見上げる。
ジルにより一部の階段は壊され途切れていた。
「ジャンプして届けばいいけど……」
「はぁ! はぁ! お、空手娘!」
「?」
声が聞こえ下から続く階段を見ると、そこには息を切らした孝地が階段を上っていた。
「あ、キリン孝地!」
「はぁ! はぁ! て、てめぇ、いい加減名前覚えろよ」
「じゃあ、そっちも空手娘止めてよ」
何故か視線をぶつける二人。
しかし、こんなことをしている場合ではないと二人共表情を険しくする。
「こいつは?」
息を整えた孝地は気絶しているジルを指差す。
「あたしが倒したの。ていうか、孝地はこの奇襲に参加しないんじゃなかったの?」
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