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「里奈ちゃーん!! 無事だったかぁ!!」
ヘリの中から泰陽が身を乗り出しそう叫ぶ。
里奈は右手を上げて返事をすると振り返り、屋上の出入り口のドアを見た。
誰かがやってきそうな雰囲気はない。
「早く行った方がよくない!? あんまり長居するとセイバーナイトが来ちゃう!!」
「……せめてセインさんを待とうよ!!」
その時だ。
屋上のドアのドアノブがゆっくり捻られる。
それに気づいた煉は里奈と共にドアを見据えた。
味方なら即連れて行き、敵なら逃げるしかない。
ヘリを壊されてはどうしようもないからだ。
ゴクリと唾を飲み込み、煉と里奈は期待する。
そしてドアが開かれた!
真っ先に反応したのは里奈だ。
「んな!?」
「行ったろ? アタイはどこまでもてめぇに付きまとうってな」
現れたのはジルだ。
里奈の渾身の蹴りを直撃で喰らっている筈なのに、まだピンピンしている。
「しつこい上になんてタフなの!?」
「ハッ! ほめ言葉をありがとうよ! お礼にてめぇら全員……串刺しにしてやらぁ!!」
ジルの体から無数の針が出現し、その針からも針が生えてどんどん枝分かれしていく!
「マズい!」
その針の矛先はヘリだ!
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