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「く、草部って……あの草部か!?」
泰陽が驚いたようにそう聞いてきた。
里奈も同じ表情だ。
煉は席に座ると力強く頷く。
「うん、あの草部だよ。すっごい強いから大丈夫」
「草部君、いつの間に武器猫を……」
里奈はそう呟く。
しかし、もはやそんなことはどうでもいいのだ。
そのことを分かっているルイは険しい表情をしている。
「もうこのヘリに乗ったら最後……逃げられないよ。向こうは私達を殺す気でくる。やるかやられるか、そういう世界に行こうとしてるの」
ルイの言葉に、煉、沙助、里奈、菊、泰陽、晴也、ヒメ、ミカエル、全員が頷く。
「気を引き締めないとね」
里奈はそう言って腕の筋を伸ばす。
天空城で待ち構えるは、カルと華月に、イアス、そしてリーダー。
一筋縄ではいかない所か、戦闘に関しては彼らは遥か高みにいる存在。
舐めてかかってはいけない、一瞬の油断も許されない、決して圧していると思い込んではいけない。
一分一秒でも思考を止めるわけにはいかない。
常に彼らを超えるという気持ちを持たなければ届くことすら許されない。
「絶対に終わらせるよ。その為なら命もいらない……分かってる……覚悟だけでも奴らを超えるんだ」
煉の言葉にみんなが頷く。
そしてルイの指示の元、ヘリは天空城へと進み始めた。
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