◆自由VS支配 Episode:マイク◆

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翌日。 「いっ!?」 顔面を殴られ廊下の壁に叩きつけられたマイク。 口元の血を拭うと目の前の三人の少年を睨む。 マイクの学校での立ち位置はいじめられっ子。 元々、自分は余り主張せず何に対しても臆病なその性格のおかげで、クラスメートからは暗くて陰険な人という目で見られていた。 良く言えばおとなしい、悪く言えば協調性は皆無。 そんなマイクはいじめの格好の的だった。 「で? テストはどうだったんだ? エリートの子ども」 「お前のお父さん本当に嫌な奴だよな。前に俺の両親は見下されたような話し方されたってよ」 「だからお前も俺達を見下してんだろ?」 「ハハ! でもお前勉強も運動も人並み以下だよな。お前は見下される側なんだよ、ボケ!」 また殴られる。 恨みを買った覚えはない。 彼らを見下したこともない。 自分が落ちこぼれだというだけでいじめられる。 ただの彼らのストレス発散のサンドバック。 勿論、周りは見てみぬ振り。 教師ですらマイクの父親を嫌っている為、マイクと関わりすら持たないようにしている。 「なんだよ、その目は」 「…………」 睨みつけていたらそう言われた。 いいじゃないか……僕にはどうせ睨むことしかできないんだから。
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