◆「だからさ……」◆

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大都会の辺境にある小綺麗な教会。 その教会の中の一室で、猫や鴉を連れた少年少女達は神妙な赴きで集まっていた。 その中で、ベッドに腰かけている少年が口を開く。 「僕達は甘かった。 和解なんてのは無理な話だったんだ。 ダークナイトは世界を滅ぼそうとしている。 セイバーナイトは世界を支配しようとしている。 和解以前の問題だ。 なんで、傷付け合うのがそんなに好きなんだろう。 巻き込まれる人達のことは考えないのかな。 イアスは失う悲しみを知ってるからこそ、そんな気持ちを生み出す世界全てを滅ぼすと言っていた。 フィスタは失う悲しみを知っているからこそ、支配することで平和を築くと言っていた。 馬鹿だね。 失う悲しみを知ってるなら戦いなんて止めればいいだけなのに。 何故それに気付かないんだ。 誰にでも絆はある。 なのに、それを断ち切ろうとするなんて。 滅ぼすだの支配するだの言ってるからいつまで経っても和解できない。 協力しようとする気なんて微塵もない。 だから…… 決めたよ…… 僕達で全てぶっ壊そう。 負の気持ちを全て。 その根源も全て」
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