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翌日。
天気は快晴だ。
この雲一つ無い青空の下でどの組織が生き残るのか、今日全てに決着が着く。
再びみんなは煉の部屋に集まり、煉はベッドに座ったままセインに借りた携帯電話である人物に電話をかけていた。
少しの間、プルルルルという呼び出し音が鳴る。
『はい、こちら川田家……』
「孝地、僕だ、煉だよ」
『煉!?』
電話の向こうで驚いたような声が聞こえた。
煉が見つかったとは聞いておらず、行方不明のままだと思っていたのだろう。
「久しぶり、孝地」
『ちょっと待ってろ、後でかけ直す……ブツ!』
「?」
突然電話を切られてしまい戸惑う煉。
そんな煉の様子を見て、里奈は首を傾げた。
「どうしたの?」
「分かんない。後でかけ直すって言われて切られちゃった」
「忙しいんじゃねぇか?」
泰陽がそう言った直後だった。
煉が持つセインの携帯電話がブルブルと震えた。
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