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「よし!」
飲まれるな。
自分にそう言い聞かせてステージへと上がる。
遂に自分の番がやってきたのだ。
確かに他の参加者も上手かったが、自分はあらゆることを耐え抜いた上でヨーヨーを極めてきた。
その努力は必ず良い結果に結びつく。
そう信じてマイクはヨーヨーを構えた。
競技終了。
やれることは全てやったマイク。
他の参加者の反応はあえて見ていない。
自分のトリックだけに集中し、全てを魅せた。
「ふぅ……」
額から垂れる汗を拭い落ち着いた雰囲気でステージから退く。
そして、予選通過者の名前を発表される時がきた。
ステージの真ん中でメガホンを片手に立つ司会者。
司会者は紙を取り出しそこに書かれた名前を発表し始めようとする。
予選を通過できるのは10人。
その10人とシード枠で入っている前回の大会の優勝者の11人でさらに世界一を競い合うのだ。
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