◆自由VS支配 Episode:マイク◆

10/20
前へ
/541ページ
次へ
しかし、何故だか会場は騒がしい。 ショックでそんなこと気にならなかったマイクは踵を返した。 その背中はとても哀愁に満ちている。 その時、司会者の声がメガホンを通じて会場に響く。 「お!? マアル君は6人目で入っているね……おじさん間違えて二回呼んじゃったよ、ハッハッハ!! えーと、改めまして、10人目はマイク・ムジカ君! 間違えてごめんね! 予選通過おめでとう!」 「…………え?」 自分の名前が呼ばれ振り返るマイク。 ステージに付いてあるモニターには予選通過者の名前が映されていて、確かにマイクの名前が入っていた。 入っていたのだ! 「や……やった」 思わず笑みがこぼれるマイク。 本戦で戦える。 まだチャンスはある。 優勝できる可能性はある。 「僕の努力は無駄じゃなかった!」 そして、すぐに本戦が始まる。 マイクは予選とは違い、まだ習得しきれていないレベルの高い技をどんどん繰り出し、ミスを恐れず自分の力を魅せた。 それら全てを成功させたマイク。 そして、優勝者は……
/541ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3355人が本棚に入れています
本棚に追加