◆自由VS支配 Episode:マイク◆

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中学二年生になった時、体を鍛え続けたマイクは開花した。 身体能力ですら、もはやマイクに勝てる者はいなくなった。 体力測定ではマイクが圧倒的にダントツ一位となり、運動部からは助っ人として入ってくれと引っ張りだこになる程に。 ある時、マイクは自室で自分の両手を見つめていた。 自室の壁には、サッカー、バスケ、野球、様々な部活の優秀選手賞のメダルが飾られている。 「…………」 メダルを貰う度に両親に褒められた。 好きな物を買ってもらった。 しかし、マイクは褒められるのが当然であると思っており、それに対して嬉しいという感情は湧かなくなった。 「ククク……見ろ。勉強も運動もヨーヨーも、努力さえすれば俺は一番になれる。俺はそういう才能を持っている……ククク」 そう、マイクは天才だ。 努力のベクトルを向ければあらゆる分野で才能を発揮する。 しかし、天賦の才を持つが故に歪み始めていた。 今やマイクが嬉しいと思う時……それはマイクが見下す側に立った時だけ。 嬉しいというよりも快感を覚えていた。 そして次なる努力のベクトル先は…… 「ククク……アッハハハハ!!」
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