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「や、やめてくれ!!」
人があまり通ることのない校舎裏。
ここは中学に入ってからマイクが痛めつけられた場所でもある。
そう、痛めつけられた……今となっては既に過去形だ。
ボロボロで地に伏している10数人。
その内の一人の顔を踏みつけながら、狂気を含んだ笑みを浮かべるマイク。
その両手にはヨーヨーが握られている。
「やめてくれ? それは見下す側に対して言う言葉としては適切ではないな。見下される側が助かる為にすることは、謝罪するか、命乞いするか、返り討ちにするか……お前はどれも満たしていない」
「わ、悪かった! 悪かったから、頼む!」
少年の焦燥感が伝わってくる。
しかし、マイクはヨーヨーをポケットにしまうと少年の首を掴み持ち上げた。
「誠意が足りないな……お前は見下される側だと自覚しているか? まだ見下す側だと思っているのか? ククク……自覚しろ。お前らは何一つ俺に叶わない。それは俺が天才であり人より優れているからだ。俺の前では全ての人間が凡人と化す、見下される側へとなる……つまり、そういうことだ」
少年の腹部に拳を叩き込む。
すると、呻き声をあげるとゆっくりと倒れた。
マイクは喧嘩でも一番となってしまったのだ。
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