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爆発により発生した煙幕に視線を向けるマイク。
「クク……」
常識を逸した強さ。
圧倒的存在感。
一番以外に興味を持たないその純粋なる向上心が今の彼を作った。
そして、それを可能にしてしまう才能がマイクを歪ませた。
「ハッハッハ!! なんだ、終わってしまったのか?」
マイクに歩み寄るフィスタ。
「せっかく切り札を出してきたのだが、予想以上に脆かっ……」
フィスタは言いかけて止めた。
何故なら煙幕の向こう側に二人の人影が現れたからだ。
「ほお……無傷か」
「…………」
マイクも僅かに目を見開く。
煙幕から現れた茜とアミルダは全くの無傷。
肌や服はボロボロだが傷という傷が見当たらない。
「感謝してよね」
「治療系の属性も持ってたとは……感謝しますよ」
属性具現で傷を癒やしたのだろう。
しかし、茜とアミルダの表情は険しい。
マイクを倒す術が見当たらないからだ。
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