◆自由VS支配 最強の定義◆

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「マイクこそが……支配そのものなのだよ。さぁ、あれをやるぞ」 「…………」 こくんと頷いたマイクは目をつぶる。 そして、小さな石を拾ってマイクと向き合うように立つフィスタ。 アミルダと茜に背を向けている。 「止めましょう!」 「うん!」 茜とアミルダが走り出そうとした瞬間、フィスタはただ茜達に見えないようにマイクに石を見せ、そして肩をポンと叩いた。 たったそれだけの行動をすると、フィスタはマイクの後ろの方へ歩いていき、座るのにちょうどいい大きさの瓦礫の上に座った。 その余りにも単純かつ意味深な行動に、アミルダと茜は意表を突かれ立ち止まってしまう。 「あいつ、今なにしたの?」 「さ、さぁ……」 戸惑う二人の前でマイクがゆっくりと目を開ける。 その瞳の色は……紫色に輝いていた。 「フッフフ……ようやく舞台が整ったから披露してやろう。君達二人では相手にならなすぎるからもっと実力者が揃うのを待っていたんだ。二人に見せるより一度に大勢に見せた方がグループ効果で絶望が大きいと思ってね」 余裕綽々といった様子でそう言うフィスタ。 そして、フィスタは不適な笑みを浮かべ…… 「   《覚醒モード・全稼働》    (アウェイクモード・フルブースト)               」
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