◆自由VS支配 最強の定義◆

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「…………」 時が止まる。 そう錯覚する。 フリーナイトと化け物達andセイバーナイトが激しい戦いを繰り広げる中、マイク、そして彼と対峙している茜とアミルダがいる辺りだけ異様に静かに感じた。 ピリピリと張り詰めた空気が尚も続く中、茜の頬を汗が伝う。 茜とアミルダは今までに無い感情を覚えていた。 二人共トップクラスの実力故に感じる機会がなかった感情。 恐怖である。 ただ目の前で立っているだけで有無も言わさぬ圧倒的威圧感と、その覚えた恐怖が決して偽りではないと実感させられる不気味な笑み。 「…………」 茜とアミルダは自然と一歩だけ後ずさる。 そうでもしないとマイクの目の前に立っていられなかったのだ。 自分を守るが故の防衛本能がそうさせた。 「さて、マイク発進だ」 「クク……」 フィスタの声と共にマイクが右手を上げる。 その瞬間!! 「なっ!?」 「う!?」 二人は上から降りかかる見えない何かの重さに耐えられず膝を着く。
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